口唇ヘルペスは、患部に直接接触することで感染します。
そのため、パートナーが口唇ヘルペスにかかっていると、「キスしたりエッチしたりすることで自分もヘルペスに感染しちゃうのかな・・・」と不安になってしまうことがあると思います。
では、口唇ヘルペスはキスで感染するのでしょうか。
<<参考:性器ヘルペスはどんな行為(性行為)でうつるの?>>
口唇ヘルペスの感染経路とは?
口唇ヘルペスは、「単純ヘルペスウイルス1型」というウイルスに感染することによって発症する病気です。
では、この病気の原因となるウイルスへは、どのようにして感染するのでしょうか?
単純ヘルペスウイルス1型へは、これに直接、もしくは間接的に接触することによって感染します。
そのため最も感染確率が高い行為は、口唇ヘルペスに感染している人と“直接触れ合う”ことといえます。
実際、この病気は恋人間・家族間というように直接触れ合うことが多い人同士での感染が多く、「愛のウイルス」なんて呼ばれることもあります。
またこのウイルスは、“間接的”な接触によっても感染することがあります。
ヘルペスウイルスは人の体から離れても3時間程の間は生存する事が出来ると言われています。
だから例えば、口唇ヘルペスの人が使ったグラスをあなたが使った場合、そこにウイルスが付着しているとグラスを介してヘルペスウイルスに感染してしまう可能性があるというわけです。
もちろん、ヘルペスウイルスに接触したからといって必ず感染してしまうのかというと、そういうわけではありません。
私たちの肌表面には角質層や皮脂によるバリア組織があるため、これらがウイルスをブロックしてくれることもあるのです。
ただし角質層がない粘膜や皮膚の表面に傷がある場合などは、そこからウイルスが侵入して口唇ヘルペスに感染する可能性が高くなってしまいます。
なお、「お風呂やプールでもヘルペスがうつるの?」と不安がる方もいますが、基本的に水を介してヘルペスが感染することはありません。もちろん、タオル等を介して感染する可能性があることは、上で書いた通りです。
口唇ヘルペスはキスで感染するの?
では、パートナーが口唇ヘルペスになってしまったという場合、キスをするとあなたにもヘルペスがうつってしまうのでしょうか?
結論から言うと、キスによって口唇ヘルペスに感染する可能性は十分あり得ます。
上でも説明したように、口唇ヘルペスはその原因となる「単純ヘルペスウイルス1型」に直接・間接的に接触することで感染します。
そして口唇ヘルペスを発症すると唇や口のまわりに水泡ができるのですが、症状が出ている部分からは、ウイルスが沢山排出されています。
つまり、口唇ヘルペスの症状が出ているパートナーとキスをするということは、自ら大量のヘルペスウイルスに直接接触しに行くのと同じ行為であるというわけです。
そのためパートナーに口唇ヘルペスの症状が出ている時にキスした場合は、ヘルペスに感染してしまう可能性が高くなります。
(なお、彼女や彼が口唇ヘルペスにかかっていて、オーラルセックスをする場合の注意点については、「口唇ヘルペスは性器にうつる?後悔しないための正しい知識」をご覧ください。)
症状が出ていない時期ならば大丈夫!?
では、パートナーにヘルペスの症状が出ていないときはどうなのでしょうか?
実は口唇ヘルペスの原因となるウイルスは、一度感染すると現代医学をもってしては体の外へと追い出すことができません。
もちろんヘルペスの症状が常に出続けるわけではありませんが、症状が出ていない時も、ヘルペスウイルスは神経細胞の奥深くに潜んでいるのです。
では、ヘルペスを持ってはいるものの症状は出ていないという場合、キスをしても大丈夫なのでしょうか?
ヘルペスウイルスは基本的に、症状が出ている部分(特に水ぶくれの部分)からたくさん排出されています。
そして症状がおさまってしまえばウイルスは神経細胞の奥深くに潜み、外に出てくることはまずありません。
つまり、パートナーが口唇ヘルペスであったとしても、“症状が出ていないときであれば”キスをしてもヘルペスになってしまうことはない、というわけですね。
感染を予防するためにはどうすればいいのか
口唇ヘルペスに感染するルートは、キスだけではありません。
ヘルペスウイルスに接触する可能性がある行為であれば、ヘルペスになってしまう可能性は十分あり得るのです。
そこでパートナーが口唇ヘルペスになってしまったという場合は、以下のような点に注意して感染を予防しましょう。
・口唇ヘルペスの症状が出ている時は患部に触れない
・特に水ぶくれができている部分には絶対に触らない
・患部が”かさぶた”になっていても、完全に乾燥していないときは表面にウイルスがいる可能性があるので触らない
・食器やタオルの共用はしない(ペットボトル等の回し飲みも避けましょう)
・パートナーが使った食器は、洗剤を使って丁寧に洗う
・パートナーが使ったタオルや衣類はすぐに洗って日光や乾燥機でしっかり乾燥させる
・ヘルペスウイルスは唾液や精液といった体液にも含まれているため、症状が出ている時は性行為(オーラルセックスやキスも含む)を控える
面倒に感じるかもしれませんが、症状が出ている間だけの辛抱ですので頑張りましょう。
また、ヘルペスを再発すると2週間は辛い思いをするため、大切なイベント前など予防のためにサプリを活用するのも1つの方法です。
最近は、ヘルペス向けサプリメントの種類も増えているので、以下の別記事に情報をまとめました。
<参考:ヘルペスはサプリで予防できる!市販のヘルペス向けサプリメントを比較検証しました>
まとめ
口唇ヘルペスは、その原因となるヘルペスウイルスに直接的・間接的に接触することによって感染します。
そのためパートナーに口唇ヘルペスの症状が出ている時は、キスをしないようにするというのはもちろん患部に触れたりタオルや食器を共用したりしないようにして、感染を予防するようにしましょう。