口唇ヘルペスができると、見た目が気になるということもあってマスクをつける方もいらっしゃるかと思います。
ただ、水泡ができている時にマスクをつけると、「蒸れて症状が悪化してしまうのでは!?」と不安になってしまいますよね。
では、実際のところはどうなのでしょうか。口唇ヘルペスをマスクで隠すと、症状が悪化してしまうのでしょうか?
口唇ヘルペスの症状ってどんな感じ?
口唇ヘルペスは、単純ヘルペスウイルスに感染することによって発症する疾患です。
この疾患を発症した場合、まずは患部が赤くなり、1~3日程度で水ぶくれが形成されます。
しばらくするとかさぶたができて治ってきます。
もちろん個人差はありますが、2週間程度もあれば症状は治ります。
そのため水ぶくれが目立つ期間というとほんの1~2週間程度なのですが、口周りはかなり目立つ場所ですので、たとえ短い期間であるとしてもその見た目が気になってしまいますよね。
また「口唇ヘルペスはうつる病気」ということはほとんどの方が知っている事実ですので、ヘルペスの症状がでていると、周りに嫌な思いをさせてしまうのではないかと不安になってしまう方もいるのではないかと思います。
ただ、水ぶくれができているところにマスクをかぶせると、なんとなく症状が悪化してしまうのではないか、なんて不安になってしまいますよね。
そこでここからは、ヘルペスの症状が出ているときにマスクをつけることのメリットとデメリットについて、詳しく見ていきましょう。
症状が出ているときにマスクをつけるメリット
まずは、ヘルペスの症状が出ている時にマスクをつけるメリットについてです。
口唇ヘルペスは、患部に直接的・間接的に接触することで感染します。そして口唇ヘルペスの原因となるウイルスは、患部において増殖・排出されています。
そのため患部に触れた手で他の部分に触ると、そこにもヘルペスをうつしてしまう可能性があります。また水ぶくれが潰れてその中身が出てきた場合、そこには大量のウイルスが含まれています。
すると、ウイルスを含む水ぶくれの中身を飛び散らせたりウイルスを含む唾液が飛んだりして、人に感染させてしまう可能性もあるでしょう。
この点、マスクをつけていれば無意識のうちに患部に触れてしまうことはありませんし、ウイルスを含む水ぶくれの中身や唾液が飛び散ることもありません。
また口唇ヘルペスはグラスを共有したりペットボトルを共有したりすることでも感染する可能性があるのですが、気をつけてはいても家族間・恋人間ではうっかり食器類を共有してしまうこともあるでしょう。
しかしマスクをつけていればこれを外す時に意識が向きますので、うっかり食器やペットボトルを共有してしまうという事態も防ぐことができます。
そして何より、マスクをつければヘルペスによる気になる症状を隠すこともできます。
このようにヘルペスの症状が出ている時にマスクをつけることには、様々なメリットがあるのですね。
特に家庭内に口唇ヘルペスを発症した人がいるという場合は、感染予防のためにマスクをつけてもらうというのもいいでしょう。
症状が出ているときにマスクをつけるデメリット
口唇ヘルペスをマスクで隠すことには、メリットだけではなくデメリットも存在します。
皆様も経験があるかと思いますが、マスクをしていると、その中は体温や吐く息などによってかなり湿度が高くなってしまいます。そしてこの“湿度が高い”という状態は、ウイルスが繁殖しやすい環境でもあるのです。
そのため口唇ヘルペスができているときに長時間マスクをつけていると、ウイルスの増殖を促進して症状を悪化させてしまう可能性があります。
またマスクにヘルペスウイルスが付着した場合、これが他の部分に接触することで感染部位が拡大してしまうということもあるでしょう。
そこでマスクを使用する際は、こまめにマスクを交換するなどして常に清潔なものを身につけるようにしましょう。
また1日中マスクをつけっぱなしにしておくのではなく、自宅にいる時や寝る時はマスクを外して外出時にのみマスクをつけるようにするというのもおすすめです。
口唇ヘルペスはマスクをつけたからといって直ちにその症状が悪化するというわけではありませんが、その使い方には十分注意する必要があります。
まとめ
口唇ヘルペスができていると、見た目が気になるということもあってマスクを使用する方が少なくありません。
マスクをつけたからといって必ず症状が悪化するというわけではありませんが、その使い方によってはヘルペスウイルスの増殖を促進してしまうこともあります。
そこでマスクを使用する際は衛生面に注意し、長時間つけっぱなしにしたり不潔なマスクを使用したりしないよう心がけましょう。