症状として水ぶくれができるのが特徴の性器ヘルペスですが、男性と女性では症状の現れ方に少し違いがあります。
そこで今回は、性器ヘルペスの症状の現れ方について男女別に紹介していきます。
目次
性器ヘルペスは男性よりも女性の方がかかりやすい
現在の日本では、年間約7万2000人の人が性器ヘルペスを発症していると考えられています。どの年代でも発症しますが、20代の患者が多く男性に比べると女性の方が発症率は高いのが特徴です。ただ、ウイルスに感染していても活性化せずに発症していないだけというケースもあり、もっと患者数は多いと考えられます。性行為やタオルの共有などで人から人へと感染が広がってしまいますので、充分な注意が必要です。
ウイルスに感染してから2日~10日ほどで症状が出てくるというのも男女で変わりはありません。
女性の性器ヘルペスの症状は?
症状が出る場所:外陰部(大陰唇、小陰唇)、尿道、膣の入口、お尻、太ももなど
単純ヘルペスウイルス2型に初めて感染したときに水疱や潰瘍ができ、重症化するケースが多くなっています。
ウイルスに感染してから2日~10日ほどで症状が出てきますが、男性と違い外陰部から膀胱までの距離が短い女性は、膀胱にも症状がでやすく、排尿痛などの症状がでやすくなっています。
また、肛門周囲や性器付近にできた水疱でも排尿時に痛みを感じることがあり、同時に太もものリンパ節が腫れたような違和感を覚えることがあります。
激しい痛みをともなうため、排尿困難や歩行困難を引き起こして入院が必要になるケースも。
最悪の場合、髄膜炎を引き起こしたり、膣を通じて子宮にも炎症が広がり不妊症の原因をつくってしまったりすることもあります。
水ぶくれの症状が見られたら、悪化を防ぐためにも早めに病院で受診するようにしましょう。
女性の場合は、女性ホルモンの変化など生理周期によっても再発しやすい状態になってしまうため、体調管理にも気を付け免疫力を下げないように工夫をすることが大切です。
女性の性器ヘルペスは「婦人科」で治療
女性の性器ヘルペスは婦人科・産婦人科で治療を受けることができます。女性の性器ヘルペスの治療も泌尿器科や皮膚科で受けることができますが、男性の医師だったり、個室スペースがなかったりする場合は、患部の診察を断られるケースもあるようです。性行為を介して感染することが多いため、自分だけの治療に限らずパートナーにも移っていないか一緒に診察を受けることも必要です。
男性の性器ヘルペスの症状は?
症状が出る場所:亀頭、陰茎体部、お尻、肛門の周り、会陰部、太ももなど
女性と同じく、再発時よりも初感染の時に症状が重くなるのが特徴で、ウイルスに感染してから2日~10日ほどで症状が出てきます。
男性の場合は、亀頭や陰茎体部に水ぶくれの症状がでやすくなっており、お尻や会陰部にまで症状が広がることもあります。
発症初期段階では患部の表面がヒリヒリする、むず痒く感じるなどの自覚症状があります。
その後2~10日ほどでかゆみを伴う水疱ができ、それが破れて潰瘍を生じます。
悪化すると炎症が強まり発熱を起こし、太もものリンパ節が腫れるなどの症状を合併します。
女性に比べると膀胱に症状が出ることは少ないですが、悪化するとリンパ節腫大や尿道炎を引き起こしてしまうこともあるため注意が必要です。
男性の性器ヘルペスは「泌尿器科」で治療
性器ヘルペスの治療は様々な病院で行われていますが、男性の場合は泌尿器科で治療することがほとんどです。亀頭などに赤いプツプツや水ぶくれがあり痛みがある、または発熱が続いているなどの症状がある場合は一度病院で相談してみることをおすすめします。
男性と女性で違う?性器ヘルペスの症状の現れ方のまとめ
男性と女性では体のつくりが違うため、症状の出方にも違いがあります。特に、外陰部から膀胱までの距離が短い女性は、膀胱にウイルスが侵入してしまい悪化してしまうケースが男性より多く、発症リスクも高いため注意しましょう。
男性は、女性に比べると発症率は低く、発症しても膀胱に症状が出ることは少ないものの、年代を問わずかかるものなので、陰部に水ぶくれなどの症状が出ている場合は、早い段階で治療を受けることが大切です。