口唇ヘルペスを発症すると、患部に水ぶくれ(水泡)が形成されます。口元に水ぶくれがあると見た目的にかなり目立つため、ついつい潰したくなってしまいますよね。
しかしその行為、もしかしたら口唇ヘルペスを悪化させることになるかもしれません。ここでは、口唇ヘルペスの水ぶくれを潰すリスクについて、詳しく解説します。
目次
口唇ヘルペスの症状についておさらい
口唇ヘルペスは、単純ヘルペスウイルスに感染することで発症する疾患です。そしてこの疾患を発症した場合、およそ4日~1週間程度の潜伏期間を経た後、口唇やその周りがむずがゆくなったりピリピリしたりするようになります。
そしてその症状が出てから半日程度で患部が赤く腫れ、3~5ミリ程度の水ぶくれが形成されます。
口唇ヘルペスの水ぶくれは潰してもいいのか!?
そんな口唇ヘルペスですが、唇やその周りに水ぶくれができると、目立つ場所であるということもあってかなり見た目が悪くなってしまいますよね。
そのため皆様の中には、「いっそのこと水ぶくれを潰してしまおうか…」と考える方もいらっしゃるのではないかと思います。
では、口唇ヘルペスによって患部に水ぶくれができた場合、これを潰しても問題ないのでしょうか?
残念ながら、答えはNOです。
水ぶくれを潰すと症状が広がる!?
そもそも口唇ヘルペスは、その原因となる単純ヘルペスウイルスが体内で活発化・増殖することによって発症・再発します。
このウイルスは、患部に水ぶくれが形成される頃に最も多くなります。
そして水ぶくれの中には、口唇ヘルペスを引き起こす単純ヘルペスウイルスが大量に詰まっています。
そのため水ぶくれを無理に潰してしまうとその中に存在するウイルスが広がり、他の部分にまで症状があらわれるようになることがあります。また水ぶくれをつぶした手で他人に触れた場合、その人にもウイルスをうつしてしまう可能性があります。
水ぶくれを潰すと二次感染のリスクも高くなる
口唇ヘルペスの水ぶくれを潰すリスクは、感染範囲が拡大することだけではありません。水ぶくれを無理に潰した場合、二次感染を起こすリスクも高くなってしまうのです。
というのも指や顔には様々な細菌が付着しており、水ぶくれを潰すと、その細菌が傷口に侵入してしまう可能性があります。またヘルペスを発症しているということは体の抵抗力が弱っているということでもありますので、普段なら何でもないような細菌でも、炎症を起こしてしまう可能性があります。
ただでさえ辛いヘルペスの症状が水ぶくれを潰したことでさらに悪化する・・・、なんてことになっては大変ですので、不用意に水ぶくれを潰さないよう気をつけましょう。
かさぶたを無理に剥がすのもNG!
口唇ヘルペスは、抗ウイルス薬を外用・内服しつつ患部を清潔にしておくことで早期に回復させることができます。
ただしこの回復過程においては、ひとつ気をつけなければならないことがあります。
それは、かさぶたを無理に剥がさないようにする、ということです。
ヘルペスが治る過程では水ぶくれが乾燥してかさぶたになってくるのですが、これを無理に剥がすと、【患部から出血→新たなかさぶたが形成→気になって無理矢理剥がす→患部から出血・・・】といった悪循環に陥る可能性があります。
口唇やその周りにかさぶたが形成されるとこれを取りたくなる気持ちはわからなくもないですが、口唇ヘルペスは本来、きちんと治療すれば痕が残ることはありません。
しかしかさぶたを無理矢理剥がすとそれが原因となって患部に痕が残ってしまうことがありますので、症状が治ってきたからといってかさぶたを無理に剥がすようなことはしないようにしましょう。
口唇ヘルペスを早く治すにはどうすればいいのか
症状が出始めるとかなり目立ってしまう口唇ヘルペス。できることならば早く治したいですよね。
では、口唇ヘルペスを早く治すには、どうすればいいのでしょうか。
口唇ヘルペスを早く治すのに最も効果的な方法は、できるだけ早い段階で治療を開始するということです。ヘルペスは再発しやすい病気ですが、再発する前には何らかの前兆があります。
そしてこの“前兆”を感じた段階で治療を開始すれば、水ぶくれが形成されるのを防ぐことも不可能ではありません。
口唇ヘルペス再発の前兆としては以下のような症状が挙げられますので、疑わしい症状があらわれた際は、できるだけ早く病院を受診するようにしましょう。
・唇やその周りがムズムズする
・患部にほてりを感じる
・患部がむずがゆい
・患部がチクチクする
また、ヘルペスが再発すると2週間は辛い思いをしてしまうため、ヘルペス向けのサプリを活用し、日々の生活の中で無理なく予防するというのも1つの方法です。
最近は、ヘルペス向けサプリメントの種類も増えているので、サプリについて以下の別記事にまとめました。サプリ選びの参考にしてください。
<参考:ヘルペスはサプリで予防できる!市販のヘルペス向けサプリメントを比較検証しました>
まとめ
口唇ヘルペスによる水ぶくれを潰すと、その中に存在する大量のウイルスが周囲に広がり、症状を悪化させたり人にヘルペスをうつしてしまったりする可能性があります。
ヘルペスは早い段階で治療をすれば症状を重篤化させないで済みますので、気になる症状があらわれた場合はできるだけ早く治療を開始するようにしましょう。